藤沢SST見学会
こんにちは。設計部の桐谷です。
先日、神奈川県藤沢市の藤沢SST(サスティナブル・スマートタウン)を見学に行ってきました。 😛
この藤沢SSTはパナソニック㈱が他18社と藤沢市と共同で作っているスマートタウンで、湘南海岸から約2kmの位置にあり、敷地面積は19ヘクタール(東京ドーム約4個分)もあります。
現在は戸建て住宅の200戸が完成していますが、最終的には戸建て住宅が600戸、集合住宅が400戸できる予定で、その他に商業施設や、健康・福祉・教育施設もあります。
戸建て住宅はパナホームと三井不動産がエリア別に建てており、土地約40坪、建物約40坪の建売住宅で、販売価格は6000万~7000万円だそうです。
今回はパナホームのモデルハウスの内覧もさせていただきましたが、建物の内部仕様は当社の建物とあまり大差はありませんでした。
大きな違いとしてはスマートタウンですので、全ての住宅の屋根には当然のように太陽光発電が設置させていますが、それだけではなく、蓄電池やエネファームも設置されており、「創蓄連携システム」が導入されています。
また、公共用地にも太陽光パネルが設置されており、平常時は電力系統に電力を供給し、非常時には周辺地域の人々の非常用コンセントとして開放されるそうです。
さらに非常時には集会所を避難場所として使えるように集会所横の公園には「かまどベンチ」や「災害用トイレ」があり、洪水時は集会所の屋上に避難できるように高台になっています。
防犯性にも十分考慮されており、各住宅のセキュリティだけでなく、公園や街の出入口、大通りの交差点などに約50台の「見守りカメラ」が設置されています。
このようなシステムを管理運営していくためにタウンマネジメント会社があります。
タウンマネジメント会社は、街全体の発電量のチェックや防犯カメラの映像管理だけでなく、住民のコミュニティ形成の手助けを行っているそうです。
マネジメント会社の維持経費などが必要になるため、住宅のセキュリティ費用を含めて1世帯あたり1ヶ月¥12000程度の管理費を支払っているそうです。 😯
非常に近代的でコミュニティや安全性を重視した素晴しい街になっていますが、価格は近隣相場より1500万円ほど高いうえ、管理費も高額ですし、建売のため設計変更はできない点や、セカンドカーの所有禁止、カーポートやベランダテラス屋根の設置を禁止しているなど制約事項も多いので、現時点では関西圏で同様の街づくりをしてもこれほど売れないのではないかと感じました。 😐
(ちなみにセカンドカーの所有を禁止する代わりに、タウン内にはカーシェアリングとレンタカーサービスがあります)
「創蓄連携システム」は非常に良いものだと思いますので、もっと安価で導入できるようになれば、当社の物件でも採用していきたいものです。